大阪市北区の新築未入居マンションを購入した方から、住宅ローン控除に関する無料診断の相談がありました。相談対象となった物件は、「シエリア梅田豊崎」という2025年1月築の物件です。
当初は、住宅省エネルギー性能証明書を発行できるかどうかの相談としてお問い合わせをいただきました。しかし、確認を進めると、このケースでは別途証明書を発行するのではなく、既にお手元にあった建設住宅性能評価書で足りる可能性があり、その点を回答させていただきました。
住宅省エネルギー性能証明書は、住宅ローン控除で省エネ基準適合住宅として申告する際に関係する書類です。ただし、新築未入居マンションでは、必ずしも住宅省エネルギー性能証明書を新たに取得する必要があるとは限りません。
この記事では、実際にあった相談事例をもとに、新築未入居マンションで確認すべき書類、建設住宅性能評価書で足りる可能性、無料診断で確認できることを解説します。
相談内容:新築未入居マンションで住宅ローン控除を利用予定
今回の相談者は、2026年2月に大阪市北区の物件「シエリア梅田豊崎」の新築未入居住戸を購入し、引渡しを受けた方でした。
ご相談をいただいた時点で確認できていた内容は、次のとおりです。
- 物件種別:新築未入居マンション
- 引渡時期:2026年2月
- 住宅ローン控除:利用予定
- 購入目的:自己居住用
- 登記簿謄本:あり
- 建設住宅性能評価書:あり
最初の相談としては、「住宅省エネルギー性能証明書を取得できるか」「住宅ローン控除額を増やせる可能性があるか」という内容でした。
ただし、確認を進める中で重要だったのは、この物件が中古マンションではなく、新築未入居マンションである点です。
中古マンションの場合は、住宅省エネルギー性能証明書の取得可否を確認する流れになることが多いです。一方で、新築未入居マンションの場合は、すでに手元にある建設住宅性能評価書で住宅ローン控除の申告に必要な確認ができる可能性があるため、この点を中心に確認しました。
最初に確認したポイント
無料診断では、いきなり証明書発行の可否だけを見るのではなく、まず住宅ローン控除の前提条件を整理します。
今回の相談でも、次の点を確認しました。
住宅ローン控除の利用予定
まず確認するのは、住宅ローン控除を利用する予定があるかどうかです。住宅省エネルギー性能証明書や建設住宅性能評価書は、住宅ローン控除の区分確認に関係する書類です。
そのため、そもそも住宅ローン控除を利用しない場合や、投資用物件として購入している場合は、確認すべき内容が変わります。
今回の相談では、住宅ローン控除を利用予定であり、自己居住用のマイホームとして購入しているとのことでした。そのため、住宅ローン控除の省エネ区分を確認する意味があるケースとなります。
単独ローンかペアローンか
次に確認したのは、単独ローンかペアローンかです。住宅ローン控除は、借入者ごとに適用されます。ペアローンの場合、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受ける可能性があるため、住宅の区分が変わることによる影響が大きくなる場合があります。
今回の相談では、単独ローンで借り入れをされているとのこと。単独ローンでも借入額が大きい場合は、住宅の区分によって控除額に差が出る可能性があります。ただし、ペアローンと比べると影響額の考え方は異なります。
建設住宅性能評価書の有無
特に重要で、診断フォームでも確認しているのが、建設住宅性能評価書の有無です。相談者は、登記簿謄本と建設住宅性能評価書が既に手元にある状態でした。
中古マンションの場合、建設住宅性能評価書があっても、それだけでは住宅ローン控除の申告に使えるケースは限定的です。取得時期や評価時期、一次エネルギー消費量等級などを確認した上で、住宅省エネルギー性能証明書を発行する必要がある場合があります。
しかし、新築未入居マンションの場合は、建設住宅性能評価書の内容によっては、住宅省エネルギー性能証明書を別途発行しなくても、住宅ローン控除の申告に使える可能性があります。
新築未入居の場合、建設住宅性能評価書だけで十分な可能性あり
新築未入居マンションの場合、住宅省エネルギー性能証明書が必ずしも必要とは限りません。この方は仲介会社から購入されたため、体験としては中古マンションを購入するのと近いものの、対象が新築、つまり建築後まだ誰も使用していない住宅か、中古住宅かで扱いが変わります。
国土交通省の住宅ローン減税の案内では、新築住宅・建築後使用されたことのない住宅について、省エネ基準適合住宅として適用を受けるための書類として、次のような書類が示されています。
- 建設住宅性能評価書の写し
- 住宅省エネルギー性能証明書
- 一定の検査済証
参考:国土交通省「住宅を新築したとき・建築後使用されたことのない住宅を取得したとき」
つまり、新築未入居マンションでは、建設住宅性能評価書を既に有しており確認できる場合、住宅省エネルギー性能証明書をわざわざ新たに取得しなくてもよい場合があります。
建設住宅性能評価書で確認できる場合
もちろん、住宅ローン控除で省エネ基準適合住宅として確認する場合、単に「建設住宅性能評価書がある」だけではなく、その中に必要な省エネ性能の記載があるかを確認する必要があります。
今回の相談でも、建設住宅性能評価書の該当ページについて写真でお送りいただきました。
具体的には、次のような項目を確認します。
- 建設住宅性能評価書であること
- 購入した住戸に対応した物件の書類であること
- 断熱等性能等級の記載があること
- 一次エネルギー消費量等級の記載があること
- それぞれの等級が住宅ローン控除の区分に必要な水準を満たしていること
断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級を見る
今回のケースでは、建設住宅性能評価書の写真を送っていただき、断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級が十分であることを確認できました。

「省エネ基準適合住宅」の要件は、一般的に次の水準が確認ポイントになります。
- 断熱等性能等級:4以上
- 一次エネルギー消費量等級:4以上
今回のご相談者には、手元の建設住宅性能評価書を確定申告時の添付書類として利用できる可能性がある旨を案内し、当方からのご案内は完了しました。
ただし、最終的な住宅ローン控除の適用可否や控除額は、物件状況、入居時期、申告内容、税務上の判断によって変わります。申告時には、税理士または所轄税務署にも確認してください。
証明書発行につながらなかった理由
今回の相談は、提携の仲介会社さん経由で当サービスを知っていただき、住宅ローン控除の増枠の可否について相談いただいたものでした。
しかし、確認を進めると、新築未入居マンションであり、建設住宅性能評価書が手元にあり、その書類で断熱等性能等級も一次エネルギー消費量等級も住宅ローン控除の区分確認に必要な水準を満たしている可能性が高いことが確認できました。
そのため、このケースでは住宅省エネルギー性能証明書の発行サポートは不要という形となりました。
マンション住宅ローン控除診断では、証明書発行につながる場合だけでなく、「証明書を新たに発行しなくても、今ある書類で足りる可能性がある」というケースも確認しています。
この事例から分かること
この事例でお伝えしたいことは、住宅省エネルギー性能証明書が必要かどうかは、物件の種類、つまり新築未入居マンションか中古マンションかで大きく変わるということです。
仲介会社を通して購入された物件でも、「新築未入居」であれば、住宅ローン控除上は建築後使用されたことのない住宅として扱われる場合があります。その場合、デベロッパー等から提供された建設住宅性能評価書で、申告に必要な確認ができる可能性があります。
一方で、中古マンションは国土交通省の分類上「既存住宅」として扱われます。既存住宅では、建設住宅性能評価書だけで足りるか、住宅省エネルギー性能証明書の発行が必要か、取得時期や書類の内容を確認する必要があります。
そのため、マンション名だけで「証明書が必要」「証明書は不要」と断定するのではなく、物件種別、引渡時期、建設住宅性能評価書、登記簿謄本を確認することが大切です。
迷ったら無料診断で確認
住宅ローン控除の書類確認は、物件種別によって考え方が変わります。
中古マンションであれば、住宅省エネルギー性能証明書の取得可能性を確認する流れが必要になることがあります。一方、今回のように新築未入居マンションであれば、建設住宅性能評価書などの手元書類で足りる場合があります。
マンション住宅ローン控除診断では、住宅省エネルギー性能証明書を発行できるかだけでなく、そもそも証明書発行が必要かどうかも確認しています。
無料診断で確認する主な内容は、次のとおりです。
- マンション名
- 物件種別
- 引渡時期
- 登記簿謄本の有無
- 建設住宅性能評価書の有無
- 住宅ローン控除の利用予定
- 単独ローンかペアローンか
- 自己居住用かどうか
- 手元書類で足りる可能性があるか
今回のシエリア梅田豊崎の相談事例のように、証明書発行がそもそも不要な可能性があるケースもあります。ただ、それがそもそもわからない、ということが大半かと思いますので、ぜひまずはお気軽にご相談ください。
「相談してみた結果、今ある書類だけで十分だった」ということを相談者の皆さんに知っていただくだけでも、運営事務局としては大変嬉しく思います。
「住宅省エネルギー性能証明書を取るべきなのか」「建設住宅性能評価書で足りるのか」「住宅ローン控除の申告前に何を確認すべきか」で迷っている方は、まずは無料診断でご相談ください。
無理に証明書発行へ進めるのではなく、手元書類と物件状況を確認したうえで、最適な進め方をご案内します。

