住宅省エネルギー性能証明書を取得できると、住宅ローン控除額が変わる可能性があります。
特に中古マンションを購入した方の中には、本来は省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅として確認できる可能性があるにもかかわらず、購入時や確定申告時にその確認ができていないケースがあります。
その結果、
「住宅ローン控除をフルで使えていないのでは」
「その他住宅として申告してしまった」
「省エネ基準適合住宅として申告できた可能性があるのでは」
「住宅省エネルギー性能証明書を取ると控除額が増えるのか」
「ペアローンの場合、夫婦それぞれに影響があるのか」
と不安になる方も少なくありません。
住宅省エネルギー性能証明書は、住宅が一定の省エネ性能を満たしていることを示す書類です。住宅ローン控除では、住宅の省エネ性能によって、借入限度額や控除期間が変わることがあります。
マンション住宅ローン控除診断では、中古マンション購入者向けに、マンション名や引渡時期、住宅性能評価書の有無などをもとに、住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性を無料で確認できます。
証明書を取得できると、住宅ローン控除が最大266万円増額できる可能性があるケースもあります。ただし、実際の控除額は、住宅ローン残高、入居年、家族構成、所得、持分、借入形態などによって変わります。
この記事では、住宅省エネルギー性能証明書と住宅ローン控除の関係、控除区分や控除額が変わる可能性、ペアローンの場合の注意点を解説します。
図:住宅省エネルギー性能証明書で控除区分が変わる可能性を確認する流れ
住宅省エネルギー性能証明書と住宅ローン控除の関係
住宅省エネルギー性能証明書は、住宅ローン控除で住宅の省エネ性能を確認する際に使われる書類のひとつです。
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を取得した場合に、年末の住宅ローン残高に応じて所得税などから控除を受けられる制度です。
国土交通省の住宅ローン減税の案内では、住宅の省エネ性能などに応じて、住宅ローン減税の借入限度額や控除期間が変わることが示されています。
中古マンションの場合でも、一定の省エネ性能を満たすことを証明できれば、住宅ローン控除の区分を見直せる可能性があります。
ここで関係するのが、住宅省エネルギー性能証明書です。
住宅省エネルギー性能証明書は、対象住宅が省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅に該当する可能性を確認するための重要な書類です。
ただし、住宅省エネルギー性能証明書を取得できれば、必ず住宅ローン控除額が増えるわけではありません。
住宅ローン控除には、住宅性能以外にも次のような要件があります。
- 引渡日
- 入居日
- 床面積
- 借入期間
- 所得要件
- 住宅ローン残高
- 共有持分
- 確定申告の内容
- 取得した住宅の区分
そのため、まずは「自分のマンションで住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性があるか」を確認し、そのうえで税務上どう扱えるかを確認する流れになります。
控除区分が変わる可能性
住宅省エネルギー性能証明書を取得できると、住宅ローン控除の控除区分が変わる可能性があります。
住宅ローン控除では、住宅の性能などに応じて、次のような区分があります。
- 長期優良住宅
- 低炭素住宅
- ZEH水準省エネ住宅
- 省エネ基準適合住宅
- その他住宅
中古マンションを購入したときに、十分な確認がされていない場合、「その他住宅」として扱われていることがあります。
しかし、手元資料やマンションの取得事例を確認した結果、省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅として確認できる可能性があります。
省エネ基準適合住宅として確認する場合、断熱等性能等級4以上、一次エネルギー消費量等級4以上が関係します。
ZEH水準省エネ住宅として確認する場合、断熱等性能等級5以上、一次エネルギー消費量等級6以上が関係します。
これらの性能を確認するために、住宅省エネルギー性能証明書、住宅性能評価書、建設住宅性能評価書、BELS評価書などが関係することがあります。
つまり、住宅省エネルギー性能証明書は、単に「書類を増やす」ためのものではありません。
自分の住宅がどの控除区分に該当する可能性があるかを確認するための書類です。
ただし、控除区分の判断は税務判断を含みます。自己判断で申告区分を変えるのではなく、必要に応じて税務署や税理士に確認しましょう。
控除額が変わる可能性
住宅ローン控除額は、基本的に年末の住宅ローン残高、控除率、控除期間、借入限度額などによって決まります。
現在の住宅ローン減税では、控除率は原則として年末ローン残高の0.7%です。ただし、控除対象にできるローン残高には上限があります。
この上限が、住宅の区分によって変わることがあります。
たとえば、その他住宅として扱われる場合と、省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅として扱われる場合では、借入限度額や控除期間が変わる可能性があります。
国土交通省の住宅ローン減税ページでも、令和8年度税制改正により、省エネ性能の高い既存住宅について、借入限度額の引き上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額上乗せ、控除期間13年への拡充が示されています。
つまり、中古マンションでも、省エネ性能を確認できるかどうかが、住宅ローン控除額に影響する可能性があります。
マンション住宅ローン控除診断では、住宅省エネルギー性能証明書を取得できると、住宅ローン控除が最大266万円増額できる可能性があると案内しています。
ただし、これはすべての人に当てはまる金額ではありません。
実際の増額可能性は、次の条件によって変わります。
- 入居年
- 住宅ローン残高
- 借入額
- 住宅の区分
- 控除期間
- 所得税・住民税の納税額
- 子育て世帯・若者夫婦世帯に該当するか
- 単独ローンかペアローンか
- 持分割合
- すでに申告済みかどうか
そのため、「証明書を取れば必ず266万円増える」と考えるのではなく、「自分の条件で増額可能性があるか」を確認することが重要です。
まずは無料診断で、住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性があるかを確認しましょう。
ペアローンの場合の影響
ペアローンの場合、住宅省エネルギー性能証明書による影響が大きくなる可能性があります。
ペアローンとは、夫婦などがそれぞれ住宅ローンを借り入れ、それぞれが住宅ローン控除を受ける形です。
住宅ローン控除は、原則としてローンを借りている人ごとに計算されます。そのため、ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローン控除の対象になる場合があります。
このとき、住宅の控除区分が見直されると、夫婦それぞれの控除可能額に影響する可能性があります。
たとえば、その他住宅として扱っていた中古マンションが、省エネ基準適合住宅やZEH水準省エネ住宅として確認できる場合、単独ローンよりもペアローンの方が、全体の増額可能性が大きくなるケースがあります。
ただし、ペアローンでは確認すべき点も増えます。
- 夫婦それぞれの借入額
- 年末ローン残高
- 持分割合
- 所得税・住民税の納税額
- それぞれの所得
- 住宅ローン控除の申告内容
- 共有名義の登記内容
- 住宅省エネルギー性能証明書の対象住宅
- 証明書が何部必要か
また、ペアローンや連帯債務の場合、誰がどの控除を受けられるかは税務上の確認が必要です。
住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性があっても、それを夫婦それぞれの申告でどう使えるかは、税務署または税理士に確認しましょう。
マンション住宅ローン控除診断では、税務面で個別確認が必要な場合、連携する税理士の案内も可能です。
適用可否は税務判断が必要
住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性があることと、住宅ローン控除で実際に適用できることは、分けて考える必要があります。
住宅省エネルギー性能証明書は、住宅の省エネ性能を示す書類です。
一方、住宅ローン控除の適用可否は税務判断を含みます。
たとえば、次のような場合は、税務署や税理士への確認が必要です。
- すでに確定申告を済ませている
- 申告区分を変更できるか知りたい
- 更正の請求ができるか確認したい
- ペアローン・連帯債務で申告している
- 共有名義になっている
- 入居日や住民票の移動時期に不安がある
- 引渡しから時間が経っている
- 住宅ローン控除の対象になるか分からない
- 住宅省エネルギー性能証明書をいつ取得すべきか分からない
特に中古マンションでは、引渡しから6ヶ月以内の居住が重要な確認ポイントになります。
国土交通省の住宅ローン減税の案内でも、住宅の引渡しまたは工事完了から6ヶ月以内に居住の用に供することが主な要件として示されています。
そのため、住宅省エネルギー性能証明書の発行可能性だけでなく、引渡日、入居日、申告年、住宅ローンの内容もあわせて確認しましょう。
マンション住宅ローン控除診断では、証明書の取得可能性を確認できますが、最終的な税務判断は税務署または税理士に確認する必要があります。
まずは増額可能性を無料診断
住宅省エネルギー性能証明書で住宅ローン控除額が変わる可能性があるかどうかは、マンションごと、住戸ごと、借入状況ごとに異なります。
そのため、最初にやるべきことは、制度を細かく読み込むことではありません。
まず、自分の中古マンションで住宅省エネルギー性能証明書を取得できる可能性があるかを確認することです。
無料診断では、主に次の情報をもとに確認します。
- マンション名
- 引渡時期
- 住宅性能評価書の有無
- BELS評価書の有無
- 登記簿謄本の有無
- 住宅ローン控除の申告状況
- ペアローンかどうか
- 確定申告前か申告後か
住宅性能評価書が手元にない場合でも相談できます。マンション名から確認を始め、必要に応じて追加で確認すべき資料を案内できます。
特に、次のような方は早めに確認する価値があります。
- 中古マンションを購入した
- 引渡しから6ヶ月以内
- 住宅ローン控除をフルで使えているか不安
- その他住宅として申告している
- 住宅性能評価書があるが使い道が分からない
- BELS評価書や省エネ資料がある
- ペアローンで住宅ローンを組んでいる
- 確定申告をこれから行う
- すでに申告した内容を見直したい
住宅省エネルギー性能証明書を取得できると、住宅ローン控除額が増える可能性があります。
ただし、増額できるかどうか、いくら変わるか、申告でどう扱えるかは個別判断です。
- 「自分のマンションで対象になるのか」
- 「住宅ローン控除が増える可能性があるのか」
- 「最大266万円の増額可能性に該当するのか」
- 「ペアローンでも確認すべきか」
少しでも不安がある方は、まずはマンション住宅ローン控除診断の無料診断で確認しましょう。

